闇金の実態~金利編

違法金融業者・所謂「ヤミ金」ですが、一旦どのくらいの金利で貸し出しているのでしょうか。
“一度借りたら終わり”とまで言われるヤミ金業者。
その実態に迫りたいと思います。

トイチ・トニは当たり前

ヤミ金の金利イメージ

貸金業をテーマにしたテレビドラマ・映画等で、よく“トイチ”という言葉を耳にしますが、こちらは一体どのような意味なのでしょうか。

トイチは10日(とおか)で1割の利息が付くことの略称で、例えば100万円を借りた場合、なんと10日後に10万円を利息として支払わねばならない計算です。
さらに、万が一利息が返せないとさらに利息が上乗せされますので、雪だるま式に利息が増えていってしまいます。(例:110万円⇒121万円⇒133.1万円…)
なお、トイチは業界内では優良な部類で、トニ(10日で2割)、トゴ(10日で5割)といった金利設定の闇金業者も少なくありません。

年利に直した場合

トイチからトゴを年利に直した場合、以下の通りとなります。

単利 複利
トイチ(10日で1割) 365% 3,142%
トニ(10日で2割) 730% 77,545%
トサン(10日で3割) 1,095% 1,441,791%
トヨン(10日で4割) 1,460% 21,561,119%
トゴ(10日で5割) 1,825% 267,504,316%

利息制限法の上限が20%ですから、如何に恐ろしい金利なのかが分かります。

新しい手口「クレジットカード現金化」

クレジットカードを現金化する

クレジットカード現金化」とは、クレジットカードのショッピング枠を現金に換える行為のことをいいます。
具体的な手口としては、まだ利用可能なショッピング枠にて商品券やチケット(新幹線の回数券など)を購入し、買取業者に売るという方法が一般的です。

自身で行うと手間が掛かりますし、商品によってはクレジットカードの利用停止等の処分が科されるため、業者を通して現金化を行うケースが多くなっています。(この業者のことを「クレジットカード現金化業者」と呼んだりもします。)
客観的には“商品の買取”であるため貸金業者には当たりませんが、実質的にはお金を貸し付ける行為に近いためグレーゾーンのビジネスとして関係各庁は警戒を促しています。

参考日本クレジット協会「現金化について」
https://www.j-credit.or.jp/customer/attention/attention_05.html

闇金とまでは現時点では言えないものの、10万円で2万円ほどの手数料を取る業者がほとんどであるため、金利以上のお金を支払うことになってしまう計算です。

給与ファクタリングについて

給与でファクタリングする

2020年に入り「給与ファクタリング」というワードが世間を賑わせていることはご存じでしょうか。
ファクタリング(factoring)とは一般的に債権売買のことを指し、給与ファクタリングは文字通り「給与」を専門会社に買い取ってもらう取引のことをいいます。
具体的な給与ファクタリング事例を実際に見てみましょう。

給料日 2020年3月10日
支払額 200,000円
取引日 2020年3月1日
ファクタリング手数料 15%

上記は、給料日・受け取る給料額・ファクタリング手数料の例を記載したものです。
3月10日に勤務先より給与が支払われる予定ですが、2月末ごろにお金が必要となり、3月1日に契約を締結したと仮定します。

上記の条件の場合、利用者はファクタリング会社に対して3万円(20万円×15%)の手数料を支払うものの、17万円の現金を給料日の10日前に受け取ることができます。

給与ファクタリングの問題点

本来であれば、債権譲渡後は債権の譲渡人(利用者)ではなく債務者(上記の例では会社)に対して支払いの請求をするのですが、給与ファクタリングは受け取った給与を譲渡人が自らファクタリング会社へと受け渡す形を採っています。
そのため「3万円の利子を前払いし20万円の元本を回収する」と同様の構成となり、実質的な貸金業に当たるとの懸念が広がっているのです。

なお、金融庁も貸金業に当たる可能性が高いとの見解を示した後、東京地方裁判所も同スキームによる債権買取は貸金業に当たると判断しています。(2020年4月1時点で裁判が継続しているため、判決文の掲載は差し控えます。)

参考金融庁「給与ファクタリング照会状に対する回答書」
https://www.fsa.go.jp/common/noact/ippankaitou/kashikin/02b.pdf

今後の動向に注目が集まるところですが、闇金の可能性が危惧されておりますので、絶対に利用しないようにしましょう。

1980~2000年台に掛けて台頭したヤミ金業者ですが、現在ではその多くが摘発され、逮捕事例は非常に少ないものとなっています。
しかし、令和となった現代に於いても一定数の逮捕報道を目にします。
違法な取立て・本来支払わなくてもよい金利を求められる等の危険がありますので絶対に利用してはいけません。