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小松流 ビジネス力を上昇させろ!
著者プロフィール
小松俊明 (こまつ・としあき)
小松俊明 (こまつ・としあき)
リクルーターズ(株)代表取締役
1967年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。総合商社で海外営業の後、キャリア情報誌の編集者、外資系ヘッドハンターを経て、採用戦略コンサルティング会社、リクルーターズ(株)を設立。近著『デキる上司は休暇が長い』(あさ出版・刊)など著書多数

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  「小松流 働き方の極意」は、身の周りにいる「デキる人、稼ぐ人、バランスのいい人」が日々考えていることや習慣をベースにした “意識改革のためのヒント集”です。これらを忠実に実践すれば、あなたも“デキるビジネスマン”と呼ばれるかも……。『月刊総務』に連載中の本編も、ぜひあわせてご覧ください!

11. 「すぐ凹む人」への処方箋

2008-10-29 09:00

■ 「凹む人」が増えている程度の差こそあれ、人の視線や評判が気にならない人はいない。ほとんどの人が誰かの目を気にして毎日を過ごし、相手の反応に一喜一憂している。格差社会到来と言われ、競争に勝たなければいけないプレッシャーが高まっている影響だろうが、若い世代になればなるほど自分の「位置づけ」が気になるようだ。その反面、自分の未来について必ずしも前向きな希望を持たず、競争を避けようとする風潮もある。どちらにしても、最近世の中に大量に生まれつつあるのは、「すぐ凹む(へこむ)」人である。日ごろ前向きで明るく振舞っているように見える人が、ちょっとした他人の一言で、すぐに「凹む)」。「成功できない=下流社会」というように、ものごとが思い通りにならないことが、極端な二極化でとらえられている。

日ごろから希望を持って強く生きていれば、多少の失敗を乗り越えていけるものだが、最近の傾向としては、人から傷つけられやすく、ようはすぐ凹む人が多い。他人から見れば、そんなに落ち込むほどの失敗ではないだろうと思うようなことでも、本人にとっては「最悪」と言うのだ。単純なネガティブ思考というのとは少し異なる気がする。ただし昔の人に言わせれば、ようは最近の若者は自分に甘えているだけ、と切り捨てるのかもしれない。

そういう側面もないわけではないが、私は昨今の社会環境を考えてみれば、最近の「すぐ凹む」風潮、いわば「すぐ傷つく」風潮も無理はないような気がする。
住む家の安全(建築構造)に対する信頼を失う悲惨な事件や、食に対する信頼を失う数々の出来事、政治と経済は低迷し、あいかわらず、官僚も政治家も経済評論家も、そしてマスコミも、誰しも信頼できそうもないように見える。

子供、女性、老人を対象にした悲惨な犯罪も多く、心が痛むし、昨今の株安や社会保険庁の問題、年金問題などは、聞いているだけで元気を失いかねないものばかりだ。日本全国、ようは節操がない、つまりなんでもありの時代なのだ。これでは、傷つきやすい人間、凹みやすいご近所ばかりが増えても不思議ではない。

だから声高に言いたい。
「凹んでもいい」ただ、「すぐ回復する力」を身につけよう。

自分の気持ちをごまかす必要はないのだ。落ち込むような出来事が目白押しだが、そのつど「落ち込むな!」と叱咤激励するよりも、凹んだとしても、「すぐ立ち直る」ことが大切である。
そのコツであるが、「転ばぬ先の杖」を持つのではなく、少し腰をかがめて道を歩くイメージが大切だ。つまり、虚勢を張ったり、無理をするのではなく、慎重に腰をかがめて、自分のペースでできることに取り組む感覚がいい。

■ タダで凹むなかれ
人から傷つけられたら、ひざを落としてもいい。ただ本格的に転んで骨折するような倒れ方ではなくて、ひざをちょっと地面に突くような、そんなつまずき方をイメージして欲しい。ひざで体を支えて、そしてすぐ立ち上がるイメージを持とう。何回、凹んでも、その都度「回復する」、いわばこれは「七転び八起き」である。この発想を持っていると、自然に生まれてくるのが、「予防」の知恵である。自分が失敗する、そしてその結果、ひどく凹むパターンを何度も繰り返しているうちに、どうしたらそうならないか、トラブルの予知能力が磨かれるようになる。
若者はどんどん凹んだらいいと思う。マスコミを利用して、弁護士やタレントが転職をして知事になる時代だ。そもそも、そんな節操のない時代なのだから、みんな大いに凹んで、その代わり、立ち直るときは将来の予知能力を身につけて、大きく回復しよう。