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小松流 ビジネス力を上昇させろ!
著者プロフィール
小松俊明 (こまつ・としあき)
小松俊明 (こまつ・としあき)
リクルーターズ(株)代表取締役
1967年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。総合商社で海外営業の後、キャリア情報誌の編集者、外資系ヘッドハンターを経て、採用戦略コンサルティング会社、リクルーターズ(株)を設立。近著『デキる上司は休暇が長い』(あさ出版・刊)など著書多数

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  「小松流 働き方の極意」は、身の周りにいる「デキる人、稼ぐ人、バランスのいい人」が日々考えていることや習慣をベースにした “意識改革のためのヒント集”です。これらを忠実に実践すれば、あなたも“デキるビジネスマン”と呼ばれるかも……。『月刊総務』に連載中の本編も、ぜひあわせてご覧ください!

05. 仕事を安請け合いしないことの効能

2008-07-23 09:00

■専門外の仕事を安請け合いしていませんか?
仕事を頼まれたとき、みなさんの心がつぶやきます。「ダメ、この仕事はできない!」でも、そんな心とは裏腹に、あなたはいつもの笑顔で、「はい、わかりました」と仕事を安請け合いしてしまうことはないですか。そして、実のところは後悔の念に押しつぶされそうになってはいませんか。

私の仕事は、転職をサポートすることですので、「転職を希望します」といってアプローチをいただくことが日常、頻繁に起きます。ただし、そんな私にも、「ダメ、この人はサポートできない」と感じる瞬間があります。ただし、それは感情的に嫌だということではなく、実際のところは、自分の専門外であるというのがいちばんの理由です。そんな場合でも、断るにはなかなか勇気がいります。だからといって、依頼を安請け合いすることは、相手の方に最終的に失礼になる場合もあります。難しいのは、どうやって相手の人に納得いく形で断りを入れるか。そのコミュニケーションについて考えてみましょう。

■その道のプロではない、と認める
そもそもなぜ自分に仕事が回ってくるのでしょうか。私に直接連絡を下さるビジネスマンの多くは、「○○さんの紹介です」とおっしゃいます。または、「偶然○○で○○をきっかけにあなたのことを知りました」といわれることもあります。つまり、相手の方は、「いきなりぶしつけにあなたにアプローチをしているのではない」、つまり「何かのきっかけがあって、ちゃんとしたルートで正面からあなたにアプローチをしているんですよ」というメッセージを伝えようとするのです。

この場合、依頼から逃げることは難しいものです。ただし、手立てはあります。その一つは、「自分はその道のプロではない」と認めること。これがいちばん効果のある方法です。

たとえば、金融業界のトレーダーのキャリアを持った方が私に会いたいといってくださることがあります。正直、私はその世界は不慣れです。もちろん、その方が何を求めるかにもよりますが、基本的に、私には金融業界のトレーダーの方の転職を支援するノウハウも、そしてそのための時間もないというのが現実ですから、この依頼を何とか断らなければなりません。

私は金融のトレーダーは自分にはわからないということを早々に認め、代わりに、自分が専門としている人事部長の方々のキャリアならば、詳しくお伝えできることを相手の人に伝えます。相手の方は最初は少し面食らいますが、自分がアプローチした人が彼にとってベストチョイスではないということに、気がつき、納得してくださるのです。

これは、お医者さんだからといって、総合病院でどの医者にでも悩みを相談すればいいというものでもないことと同じです。耳鼻科の医者相手に、「最近目がとても疲れるんです」と相談したとしたら、おそらく耳鼻科の医者はあなたは眼科に行くべきだとすすめてくれるでしょう。このように、私たちも、仕事を依頼されたら、それは誰に頼むのが一番効果的か、それを相手に的確に伝えることに効果があるのです。


■専門外の仕事を「断る」ことの効能
こうして断ることは、意外にも、あなたの評判を高めることがあります。つまり、仕事を安請け合いしないことは、あなたがある分野においてはプロであることを相手に知らしめることにもなることがあります。つまり、何でも安請け合いしているうちは、ただの下働きをしているようなものであり、最高の結果を出すことにはコミットしていないという印象を与えます。

仕事を安請け合いしないことの効能は、このように、あなたをプロのビジネスマンとして確立するための近道になることなのです。ぜひとも自分が取り組む仕事をよく吟味して、クオリティーの高い仕事をすることを心掛けましょう。