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小松流 ビジネス力を上昇させろ!
著者プロフィール
小松俊明 (こまつ・としあき)
小松俊明 (こまつ・としあき)
リクルーターズ(株)代表取締役
1967年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。総合商社で海外営業の後、キャリア情報誌の編集者、外資系ヘッドハンターを経て、採用戦略コンサルティング会社、リクルーターズ(株)を設立。近著『デキる上司は休暇が長い』(あさ出版・刊)など著書多数

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  「小松流 働き方の極意」は、身の周りにいる「デキる人、稼ぐ人、バランスのいい人」が日々考えていることや習慣をベースにした “意識改革のためのヒント集”です。これらを忠実に実践すれば、あなたも“デキるビジネスマン”と呼ばれるかも……。『月刊総務』に連載中の本編も、ぜひあわせてご覧ください!

02 成功が成功を呼び込む

2008-05-28 09:00

「Success breeds success.」 訳すると、「成功が成功を呼び込む」とでもいうべきだろうか。いわゆる好循環のことである。最近、特にこうした表現を聞く機会が多くなっている気がする。ある外国人ビジネスマンと話をしたときに、こんなことをいっていた。

「2009年の業績? 興味ないよ。自分が興味あるのは、3か月後、つまり○月○日さ。今と比べてどのような目に見える変化が起きるか。まずはそこからさ」

とても短視眼的なものの見方をしているようにも聞こえるが、実はそうではない。彼は次のように続けた。

「中長期的に見て、これを今してしまったら、あとに決定的な打撃を受けて二度と立ち直ることができないようなことがある。たとえば、最近何度も話題になったが、食品会社がコスト削減のために原産地を偽ったり、賞味期限をごまかしたりしたようなことだ。それは絶対にやっちゃいけない。ただし、コスト削減は大切だし、売上拡大も必要である。それを3か月後の○月○日までに実現するにはどうしたらいいか、最重要課題にフォーカスして、何とか短期目標を達成すべきだ。中長期的な目標を多少犠牲にしたとしても、まずは短期目標の達成に全力で取り組むことが先決だ」

いうまでもなく、このビジネスマンが2009年の業績には興味がないといった真意は、本当に興味がないということではない。むしろ、ものすごく関心が高いがゆえに、2009年に至るまでの間に多くの短期目標を設定し、それを達成し続けることで、最終的な目標を確実に達成しようとしているのだ。これこそが「成功が成功を呼び込む」という考え方であり、まさに「Success breeds success.」の実践なのである。

このような話を紹介した理由は、日本人は中長期的な計画や目標を立てることは上手であるが短期目標の達成意欲が弱い傾向があるからである。つまり、マラソンのような長距離走は得意だが、100M走のような短距離走は苦手だということである。

実際、日本企業の経営計画は3か年計画や5か年計画が多いし、個人の評価も半年、もしくは1年単位で行われることが多い。一方、外資系企業はスパンがもっと短い。企業の経営計画は長くても1年単位であり、まして個人の評価は3か月かそれより短い単位で行われている。

もちろん、短い期間の評価の連続体として、もっと長い期間でも同時に評価はするのだが、短期目標を達成しなければ、次のチャンスをつかめないことも事実であるから、注意が必要である。

大切なことは、成功が成功を呼び込むということである。実際、成功体験が人を育て、かつモチベーションにも好影響がある。優れたサービスは優れたサービスをさらに呼び込む。優れた営業マンがいる組織には、さらに優れた営業マンが育ってくるものだ。想像に難くないところだが、バランスが取れた優秀な営業マンが存在する組織には健全な競争意識が芽生えるし、全体の士気も上がる。

最近、職場の現場で問題視されていることは、こうした好循環どころか、悪い流れを断ち切れない組織が増えていることである。たとえば、社員の流出が止まらない会社がある。営業目標を連続して達成できない会社もある。ことごとくトラブルが連続する会社がある。個人も同じである。転職先でいつもうまくいかず、転職を繰り返している。新しい上司といつもそりが合わない。プレゼンを何度しても、最近いつもコンペに負ける……。

こうした会社や職場、そして個人のビジネスマンに共通していることは、目標設定が甘いこと、目標を達成したいと思う意欲が足りないこと、そして短期目標を明確に持っていないことである

「Success breeds success.」を忘れないで欲しい。小さな成功を繰り返すことが、大きい成功への一番の近道だ。いい流れを作るコツ、それは短期目標の達成なのである。