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第3回:技術の民主化 (その2)
19世紀の末にA.G.ベルによる電話の発明、マルコーニによる電信の発明がなされ今日の電気通信産業の基礎となる技術が確立されてから1世紀以上の歳月が経ちました。その間の変遷を振り返ってみると、最初の60年間は独占下でのサービス普及、地域拡大の時代、次の30年間は技術革新と競争導入によるサービスの高度化と価格低下の時代、そしてこの10年間は革命的なサービス“インターネット”の普及による大変革の時代と区分することができます。
電気通信の分野で初めて競争が導入されたのは米国において1958年にシカゴ地域におけるMCI社の参入が認められたケースですが、1983年のAT&T分割以降競争政策導入は世界の潮流となり、日本においても多くのキャリアが誕生しました。その背景には光ファイバーや通信衛星など比較的安価な初期投資で多くのトラヒックを運べる技術の実用化があり、いわゆる“技術の民主化”により参入障壁が低下した好例であると思われます。特に光ファイバーの技術革新は凄まじいものがあり、10年間で容量が3桁も増えるという、半導体分野をしのぐスピードで進化をとげてきました。この影響を最もうけたのは国際通信や長距離通信の分野で、自由化以前はドル箱であつたものが価格のドラステイックな低下でほとんど利益がでない状況になってしまいました。米国では現在でも州間回線の容量は実際のトラヒックの80倍あるといわれており、わが国でも似たような状況です。
市内回線はさすがに参入障壁はいまだに高く、いわゆるライト オブ ザ ウエイ と呼ばれる回線を引く手段(電柱、管路、洞道など)を保有するNTT,電力系会社の優位はゆるがない情勢です。これに風穴を開けたのがモバイル通信で、技術革新によりどんどんスピードが速くなり、いまやADSLなどの高速通信手段と遜色のないところまで進化してきました。

