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第6回:次世代ネットワーク(NGN)について
今年になってから、しばしば新聞や雑誌に次世代ネットワーク(NGN)という言葉が目に付くようになりました。これこそが100年以上続いた電話網に代わるインターネット的なネットワークを意味するものなのです。ネットワークの中に占める音声通信の比重が下がり続け、メッセージ、ミュージック、地図、動画像などのトラヒツクが急激に増大してきた現状では、これ以上、旧来の電話ネットワークに頼り続けることは、社会経済的に非常に非効率であることにようやくドミナント・キャリアなどが気付き、21世紀の情報インフラにふさわしいネットワークを構築していくことで合意がなされました。
NGNの基本的な仕組みは現在のインターネットと良く似たもので、すべてのトラヒツクがパケツト(デジタル情報のかたまり)として伝送され、IP(インターネツト・プロトコル)に基づいて情報のやりとりが制御されることになります。今日まで電話網の中心にあった電話交換機は不要になり、代わりにルータが重要な役割を果たすことになります。最大の問題は、各家庭やオフィスなどにいかにして大容量の回線を届けるかという点にあります。幸い日本は、e-Japan計画などにより、かなり広帯域化では先進的な位置にあり、NGN構築の機は熟してきているといえるでしょう。しかしながら、大容量のアクセス回線(ネットワークのなかで、最終的に家庭やオフィスに結びつく回線)の大部分がドミナント・キャリアであるNTTに握られていることから、このまま進むとNGNもまた、NTTの独占に近いことになるのではないかという危惧もあり、インフラのあり方をめぐって今後大きな問題点として議論がなされていくことになるでしょう。
インターネットの急速な普及、発展は数多くの参入者の創意工夫によるところが大きく、独占または寡占による弊害はぜひとも避けなければならないと思われます。NGNをめぐる論議はNTTの再再編ともからんで今後数年間新聞紙上を賑やわすことになると思われますが、21世紀の情報インフラにとつて重要な問題であることを理解していただきければ幸いです。

