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第2回:技術の民主化 (その1)
コンピュータは1940年代に実用化され、その後急速な発展をとげてきたことは皆様ご存知のとおりです。1980年代中頃までは大企業や中央官庁などでの利用が中心で、いわゆるメインフレームとよばれる大型コンピュータが主役でした。1980年代初めに姿を現したパーソナル コンピュータ(PC)は集積回路(IC)などの部品技術の進歩と使いやすいOS(オペレーティングシステム)や便利な応用ソフトウェアの普及により1990年代に入ると主役の座をメインフレームから奪い取ることになりました。
この過程において重要な役割を果たしたのが“技術の民主化”であると考えられます。OSはマイクロソフト社、MPU(PCの中心部にあるIC)はインテル社という両巨人が大きなマーケツトシェアを持つていますが、実際にユーザが利便性を感じるのは、会計ソフト、日本語ワープロ、帳票作成ソフトなど多数のベンダーが提供する応用ソフトや付加機能によるものです。コンピュータの世界では、1990年代から急速に従来のレガシーシステム(特定のベンダーの環境に縛り付けられた世界)からオープンシステム(ある一定の規格を満たせばどこの製品とも組み合わせて使える世界)へのパラダイムシフトが起こり、爆発的な普及がはかられたのです。
一方、電気通信の世界は国家による規制と引き換えに独占という特権を得ていた電話を中心とする時代から、オープンなインターネツトの時代への大規模なパラダイムシフトが始まっていますが、ここでも“技術の民主化”がキーワードであることは間違いありません。
19世紀の終わりに発明され、一世紀の間に世界中に広がり、今日では10億を超える加入者を有するネツトの世界で何が起こり、これからどのように変遷してゆくのか、次号から数回にわけて述べてみたいと思います。

