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新規学卒採用における総務担当者の役割
1月29日の夜のTVニュースでは、来年の新規学卒者の合同会社セミナーの様子を各テレビ局とも取り上げていた。なぜ、各局ともこのセミナーを注目するかというと、この春以降大量の団塊世代の退職が始まる。所謂2007年問題が幕を開けるからである。
新規学卒者の2007年春卒者の有効求人倍率は全体で1.89倍、1000名以下の企業規模では3.42倍(リクルートワークス研究所)と、バブル期の最盛期に次ぐ数字のようである。
しかし、求人側はバブル期の採用とは異なるようで、TVインタビューを受けたある企業の採用担当者は『量よりも質重視』というコメントを出していた。
バブル時代に量的拡大に奔走し、結果、会社不適応者を排出した大企業の反省であろう。
一方、この時期の中堅・中小企業は、『うちではまだ早い』『大企業の採用活動が終わってからで十分』というようなおっとり構えの企業が多いようである。
その理由としては、『早めに内定を出しても、自社よりも良いところがあれば逃げられるから』とか『こんなに早く採用意思を表明してもどうせ訪問すらしてくれないだろうから』とかの諦めが多いようである。
しかし、私の過去の経験(リクルート時代に数百社の採用支援をした)では、『採用力と企業力は一致しない』といえる。(勿論、ある程度の採用経費を使っての話ではあるが。)
概して、新卒採用の成否は、社長の採用にかける情熱に比例しているようである。特に、社長が『企業としてどうなりたい、何になりたい』というような所謂ビジョンを明確に描いて、それを学生に対して情熱を持って語りかけている企業は規模の大小に関わらず新規学卒採用に成功をしている。
トップが明確なビジョンを訴えれば、必ずそれに共鳴する人材がいるのである。もし皆無であったら、今の松下もソニーもホンダもなかったはずである。
『現代の若者は無感動でガンバリズムが足りない』とか『冷めていてなかなか乗ってこない』などと言われることもあるが、もしそのような若者ばかりであれば今の日本にベンチャー企業は生まれるはずもない。
今の若者は、納得すれば動くし、頑張りもするのである。私が新人の頃は『とにかく黙ってついて来い』というような問答無用な上司もいたが、今の若者はそれでは付いて行かない。彼らを納得させるビジョンや経営意思を打ち出して行くことが肝心なのではないだろうか。
人材採用は総務・人事マターと決め付けて、任せきりになっている社長を散見する。しかし、自社のビジョンをもっとも熱く語れるのは社長に他ならない。総務担当者としては、新規学卒採用にまず社長を引っ張り出すことが大きな役割ではないだろうか。

