トップページ > コラム > 経費削減

 労務管理 |  雇用 | 購買 |  経費削減 |  ファイリング |  ファシリティマネジメント |  通信費 | 車両管理 |  助成金 | ビジネスマナー |  中小企業の経営相談 |  コンプライアンス | 年末調整 | 労災(労働災害)

 法定福利、法定外福利 | カフェテリアプラン | 寮・社宅 | 保養所 | 企業年金 |  社内環境整備

  会社法 | 民法・役員責任 |  労働法 | 株主総会 |  登記実務 |  知的財産権・著作権 |  税務

 情報セキュリティ | 防災・地震対策 | 企業保険(生保) |  企業保険(損保) |  ITガバナンス |  M&A |  メンタルヘルス | 社葬 | BCP

 社内広報 | 社外広報

株式会社コスト総合研究所 代表取締役社長
村井哲之 先生

プロフィール

<< TOP >>

経費削減は感覚ではなくデータだ!

▼工場のおばちゃんパート軍団が年間で半日余分に休暇が欲しくなって皆で話し合った結果、毎日1分早く出て働いたら年間で3日間の休みが貰えました。なぜ?

 コスト削減実現のために大事なことは沢山あります。『リシンク(考え直す)』『継続こそが全て』『固定概念の打破』『スピード命』・・。そんな中で今回は“感覚ではなくデータだ!”について語ります。冒頭の話の落ちがわかりますか?わかった方はもう読み進まなくて結構です。あなたはコスト削減士(?)の有段者です。わからなかった方は以下を読み進めてください。

▼実は1分ではなく結果的に6分の時間が労働時間として新たに生み出された理由とは
 半日は4時間です。出勤日数が年間240日として、9:00AMの始業を8:59に1分早めることで年間では1分×240日=240分=4時間の労働時間が生まれます。おばちゃんパート軍団は、その分休みを貰おうとしたのです。僅か半日の休暇です。しかし結果は2.5日=20時間の新たな労働時間が勤務時間内に生み出されました。なぜ・・。その計算式は(1分+5分)×240日=1,440分=24時間=3日です。つまり、今まで始業が9:00AMとなっていたものの、パートのおばちゃんの多くは9:00ぎりぎりに出社してから準備を整えて、実際の始業は9:05AM頃からだったのです。それが今度は1分を稼ぐために8:59から正式な始業となりました。ただこれだけのことです。1分の新たな労働時間の確保が、結果的には1日に1分+5分=6分のさらなる労働時間を、年間では3日分のそれを生み出したのです。“継続こそが全て!”も関係した話ですが、ことほど左様に経営には「現場」が見えていないものなのです。

▼感覚で捉えてしまうと10年以上も無駄な給料を払い続けることになります。マジ?
 “9:00始業なら9:00ピッタリからラインは動いているだろう”。こんな感覚的な「現場」の把握が、1円の利益も生み出さないばかりか、シビアに言えば年間で20時間の労働時間の損失につながっていたのです。従業員が100人いれば20時間×100人=20,000時間=2,500日(8時間勤務)=10年5ヶ月(240日出勤)。一人のパートさんに10年以上何もしていなくても給料を払い続けることになってしまいます。この工場の責任者が9:00AMから17:00までの1時間ごとの生産量(個数)を正確に把握し、朝の生産効率の悪さの真の原因をきちんと分析、把握していたら・・。朝は手が作業に慣れていないからだろうと“感覚”で捉えていたらこうなってしまうのです。恐ろしいロスです。

 こんなことは身の回りに沢山ありませんか?!そのコストが気になったら徹底的にデータを集めることが大事です。そして仮説をいくつか立て、スピードを持ってその検証をすることです。データは集めれば集めるほどいいというものでもありません。コスト高の原因につながる仮説をいくつか立て、それを検証するために必要最低限のデータを迅速に集め検証する。“スピード”もまたコスト削減には大切な要素です。次回はデンマークからです!