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ITガバナンス
Eメールなどの情報インフラに対する投資対効果
読者のみなさんにお聞きしたい。
たとえば、Eメールを導入する場合、その投資対効果を検討しただろうか? インターネットへの接続はどうだろうか? おそらく、ほとんどの場合、定量的に投資対効果を検討してはいないであろう。
「このような情報系ないし情報インフラへの投資は、結局、導入後にどれだけ利用するかによって得られる効果が異なるわけであり、したがって、いかにして利用を推進するかがカギである」という考え方がある。このこと自体は誤りではないが、投資意思決定を行う側から見ると乱暴な意見である。
Eメール導入やインターネット接続だけであれば、確かにそれほどコストはかからないが、問題はセキュリティをはじめとする「IT統制の維持」である。これに莫大なコストがかかるのだ。実際、笑えない話が転がっている。ある企業の事業部長が、「HPを開設して情報発信しようとしたら、開設費用は安いところに頼めば数十万円なのに、なんでセキュリティ診断と対策に数百万円もかかるんだ!」と怒っていたが、それが実態なのだ。
たとえは良くないかもしれないが、中古自動車を5000円で買うことはできても、ガソリン代、税金、高速道路料金、車検など、もろもろの公道を走る上での入場料的費用は他車と同様にかかる。要するに、インターネットを利用する場合、このような入場料が高いことを意識すべきなのである。
ある北陸の企業では、営業情報の支店間での情報交換にFAXを利用していた。だが、FAXでは受信後に紛失することもあり、なかなか情報の有効な活用がはかれなかった。そのため、情報交換に、FAXの代わりにEメールを導入したのである。効果はいうまでもないであろう。情報蓄積、編集、交換が容易になったことから、以前に増して、競合他社の価格情報や提案情報を分析し、より有利な提案が可能となったのである。現在では、それを掲示板に発展させて使用している。しかしながら、このような例は、残念ながら少ない。
これも笑えない話だが、ある製造業で、熱心にパソコンに向かって作業をしている女性がいた。上司は彼女を高く評価していたが、あるとき、ログ解析ツールを入れて作業状況を分析したところ、彼女は1日平均7時間近く、チャットをしていたのである! つまり、この会社は2重に損失を出していたわけである。一つは、インターネットを導入したことで従業員が上司に気付かれずに怠業していたこと、さらに、1日7時間チャットをしていても、残った時間で仕事をこなせる優秀な人材に気が付いていなかったことだ。
さて、みなさんの会社のEメールやインターネットはいかがだろうか?

